2012年7月1日日曜日

「久々 」 の階級を間違える



僕は一度会話した人の顔をほとんど忘れない。

この商売においてそれはすごく有利なことだと思う。

しかし顔データが優先されてその周辺データがおざなりになってしまうこともままあることだ。

今日なんてその典型のようなことがあった。

メンズにお客さんが来た。もの静かそうな感じだが着こなしもよく、会話も何度かした記憶があった。

しかし最近交わした会話の内容が浮かんでこない。

きっと 「久々 」に来てくれたんだろうと判断した。

その「久々 」の期間も約二三ヶ月位のミドル級の「久々 」の感じで会話を進めた。

ところが会話を進めれば進めるほど階級の差を感じた。

よくよく聞くと、ミドル級どころではなかった。それこそスーパーヘビー級だった。 「久々 」の濃度もこちらの想像より格段に濃かった。

少なくとも6年位のご無沙汰で、その間東京パリとフランス料理の修行で小倉を出ていたと言います。

包丁一本持って渡り鳥をしていたのです。

その上明日からは沖縄のフランス料理店。

ひと夏沖縄で過ごした後は京都へ行きそのあとまたパリに戻るというプランを立てているそうです。

その移動距離の凄さを凄くなさそうに、とても地味に話すのでこちらとしても「久々 」の階級を見誤ってしまいました。

とは言えちゃんとそのお客さんのことを覚えていた自分を褒めてあげたいです。


ガブッ

好きなことを好きなだけやる彼は楽しそうでした、「仕事のようで遊んでます。」


そうそう、ずっと遊んでばっかりが一番やね。

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